地域の消費促す
南三陸ホテル観洋(宮城県南三陸町)は13日、宿泊客を対象に、町内の商店などで使える500円分の利用券の発行を始めた。新型コロナウイルスの影響で減っている観光客を呼び戻すと共に、消費活動を促すのが狙い。
この券は「地盛(じもり)券」で、宿泊した大人1人1泊につき1枚を発行する。チェックアウト時まで使用できる。期間は4月5日までだが、「お客さまに好評で、効果がみられれば延長も考えたい」と女将の阿部憲子さん。
券は「南三陸てん店マップ」に掲載されている飲食店や商店のうち、企画に賛同した40店舗ほどで使える。マップを発行する町地域観光復興協議会の事務局を務める同ホテルが経費を負担する。
発行枚数は5千枚ほどを予定。
宿泊キャンセルは同ホテルでも出ており、その数は1万人を超えている。阿部さんは「人が動かないと地域も困る。観光客の減少はホテルだけではなく、地元商店にとっても打撃となる。地盛券で地元の経済が少しでも盛り上がればいい」と話している。